2022年3月15日 火曜日

【EdTech導入事例vol.3】三田国際学園中学校・高等学校様 導入事例

  • 【学校】三田国際学園中学校・高等学校(私立)
  • 【easel使用学年】中学1~3年生、高校2年生
  • 【どの時間でeaselを活用したか】中学生は総合的な学習の時間で、高校生はテクノロジーの時間で使用

作品制作は学びが深くなる面白い仕掛け

北海道教育大学 附属釧路義務教育学校 後期課程の更科先生を通じてeaselを知りました。導入の決め手は作品制作というアウトプット(表現)があること。自分で学びを進めながら自分なりのアウトプットができて、達成感を感じることができる。学びが深くなる面白い仕掛けだと思いました。

また私自身、学びの中に感情や感性を取り入れるSEL(Social Emotional Learning)をテーマにここ数年取り組んでいるのでいるので、その点でもeaselには惹かれました。

生徒たちはすでに授業でProcessingなどを学んでいましたので、p5.js(Processing)を使っているeaselは、言語的にも、“表現”という点でもぴったりでした。

“教える”ではなく場をつくる

本校では中学1~3年生の総合的な学習の時間、高校2年生のテクノロジーの時間でeaselを使っています。

学年によってばらつきはありますが、大体2×8の計16時間程度使いました。高校生などはある程度自分たちで進めるようにしていて、中学1年生ぐらいだと、例えば今日は変数を使ってみようなど、お題目だけ立てて、あとは生徒が自分たちで触りながら学んでいます。

もちろんみんながすぐにできるわけではないですが、ある子ができたらその子のそばに行って「すごいね」などと声を掛ける。そうするとみんなが注目して、その子の周りに自然と他の子たちが集まり出します。そうして互いに教え合う空気が生まれます。

教師である私自身は“教える”のではなく、あくまで場をつくる。“教える”と生徒たちは自分で考えたり行動しなくなってしまいます。なので、お題目を立てた後は生徒たちの様子を見ながら、「じゃあ、この間使った乱数も使ってみよう」など、適宜促したり、場もつくりすぎないことを大切にしました。

column|知りたいことは自分で学ぶ

プログラミングや技術は変わりつづけるもの、進化し続けるものです。なので、教科書はあくまで体系的に学ぶ上での基礎として使うもの。知りたいことは自分で得る。これは今後絶対的に必要なスキルです。中学生はeaselをプログラミングの入り口にしていますが、基本はそこで学んでも、知りたいことは自分で探してくる。どうすればその情報が得られるかということも一つの学びです。

社会につながるオーセンティックな学びをどうデザインするか

easelの導入にあたって課題だったのはどこに“価値”を持たせるかということ。導入の決め手は作品制作というアウトプットがあることでしたが、一方で学校で作品を作るとどうしても“授業で作ったもの”になってしまう。そうではなく、それが何かしら社会とつながっていること。そんなオーセンティックな学びをどう作るかが課題でした。

学んでいることが社会とつながって誰かの役に立ったり、何かの価値を持つこと。それを子供たちの中に戻せると、学びが面白くなったり生き生きして深くなっていく。その瞬間をデザインするのが私たちの仕事だと考えています。

そういった点で「easel Award」は学校を超えて子供たちが自由に参加できるいい機会なので高校生はAwardを活用したいと思います。

中学生については方法を検討中ですが、外に開かれた形で作品展示を行なって学外の人からもフィードバックをいただける機会をつくる。開かれた場所で、開かれた方たちから声をいただくことで、子供たち同士だけでは得られない気づきや発見を得る。それが次への原動力につながっていくのではと考えています。まずは1クラスという小さな単位でそういったことを行い経験値を得て、そこから大きな単位に広げていくなど画策しています。

感情を自覚し言語化、表現する

easelを用いた授業のテーマは自分の感情に寄り添うこと。感情に寄り添った時にアウトプットの手段としてプログラミングを通じて表現しようということを行いました。

ステップとしては、感情を①自覚し②言語化③表現するという3つです。そこで、まずは子どもたちが自分で企画書を作成。高校生の場合はタイトルとそこから感じたことを言語化しました。例えば、“春”を選んだらそれはどんな匂いや手触りなのか、それを表現するにはどんな色や形になるのか、そうした項目があって、答えていく過程でイメージの解像度を上がっていくようにしました。

また、そうして作成した企画書に対して友達5人からフィードバックをもらい、それに対してどうその生徒が認知・反応できたのか、例えば、友達がこんなことを指摘してくれたのでここを変更した、逆に指摘されたけど自分はこう思うので変更はしなかったなども書いてもらいました。

高校生だと進学に向けて“評価”も大事なので、これらをルーブリックで示して、自分の思いとその思いに対する理由が論理的に展開され表現されているかなどを定性的に評価して行きました。

最後に“③表現する”というところはこれからなのですが、作品が完成したら自分の伝えたかったことが伝わったか、伝わっていなければなぜなのか、気づきを得てそこからどれだけ次につながるアクションを起こしていけるかということも見て行きたいと思います。

学ぶことは楽しい、そんな経験をつくりたい

学校だといろんな子がいて考え方もスキルも違う。でも、だからこそみんなと創造的対話ができる。スキルがあっても言語化が苦手な子は友達からのフィードバックをもらう中でそこを助けてもらったり、逆も然り。違うから面白いし、だから学校に来てるんでしょうと、一人だとできないことがたくさんあるよねと。生徒たちにはそんなふうに言ってます。

“学ぶことが楽しい”というのは子どもたち一人ひとりが元から持っている感情なので、それが自由に伸びていくこと。できなかったことができるようになると嬉しいし、こんなすごいものができたねと褒められたら嬉しい。

そんな経験をたくさんしていってほしいと思います。

2022年3月15日
【EdTech導入事例vol.2】大阪市立水都国際中学校様 導入事例
2022年3月15日
【EdTech導入事例vol.4】同志社中学校様 導入事例